12か月のガマグチ 12月

12月

冬の窓

 

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冬の日暮れ、広い畑と竹林の間に

ひっそりとある、パン屋さんをたずねて早足で歩く。

道をまがってから見える窓の灯りは、

焼けたパンのにおいまで届いてくるようで、

ほっとする。

濃いブルーのトーンの中に四角く光る

冬の灯りは、なんて魅力的なんだろう。

寒くて、もうすぐ暗くなってしまうあせりが

より喜びを大きくしている気がする。

私の中でポツンとした灯りを見つけ、

そこに向かうイメージは

とても古い記憶のいろんなものにつながっている。

 

宮本佳緒里