花言葉

虹のねはるか ちかくとおく瞬く

Anima uni さんの作品展、終了いたしました。
会期中、会場は白い光、白のトーンの中に包まれて、
ご来場くださった多くのお客様と、
静かに眩しい光の中でご一緒できたような気がしました。

奇しくも、野には白い小花が咲き誇る季節。
会期中、摘みたてのAnina uni 
長野麻紀子さんのお庭で丹精された花々が、
その作品の片隅で微笑むように輝いていました。

エルダーフラワー。
最近はシロップでもすっかり知られるようになってきましたね。
北欧でもちょうどこの時期に花開いて、
友人たちもシロップづくりに勤しんでいました。
この画像も、デンマークで友人のマリアンが籠に摘んだところのもの。
かなり高木になるのですが、レモンと砂糖に
この花のエキスをそっと掬うかのように作るシロップは、
ちょうど日本の梅シロップ作りのように季節の家仕事になっています。

「今年は庭に植えたエルダーフラワーがたわわに花をつけたの」
と、満面の笑みをたたえて、長野さんが話してくださいました。
そして、手には自家製エルダーシロップを詰めたボトルを抱えて。

細やかな厨仕事が大好きな長野さんならではの手作りのシロップ。
作りたてのなんとも爽やかな甘酸っぱさは、
ちょうどいらした幾人かのお客様にも味わっていただけて。
幸せのお福分けの時間となりました。

二回目の週末、今度の作りたては、ピアスやピンバッジ。
繊細な花びらひとつひとつを作り出し、
ロウ付けして立体的なお花に仕立てられてありました。
その姿のなんと可憐で澄んだ佇まいなこと。
ひととき輝くエルダーフラワーの精が、装身具となって留まったかのようでした。
(この画像は、Anima uniさんのインスタグラムから拝借しました。
そして、エルダーフラワーの作品を含め、一部、引き続き店頭でご覧いただけます)

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ヒナタノオトでご紹介させていただいている作家の方々も、
その制作背景や、制作スタイルはさまざまです。

生物学を修めた後に、ファインアートをロンドンで学んだ長野さんが、
彫金技術を本格的に学び始めたのは20代後半のこと。
その後は、まるで飛び級をしていくように、ぐんぐん技術も高められて、
今に至っています。

私が長野さんに出会ったのは2012年。
これで7年になるんですね。
長野さんの創作スタイルは、長野さんならではのものだと思っています。
装身具を作っていて、装身具として熟したものをしっかりと作っているのだけれど、
そこに留まってはいない広やかさと深さを有しています。

「生きている」
ということを強く感じさせる作家。
それが長野麻紀子さんです。

「いのちの不思議を知りたくて」
生物学に進んだ理由を話してくださりながら、
「でも、今やっていることも、同じなんですけれど・・・」
と、はにかむように伝えてくださったこと。

庭の草木と心を通わせること、
旅に出て土地土地と一体になろうと呼吸をすること、
キッチンで素材と合唱するかのように腕を振るうこと。

そのことと同じように装身具を生み出す力を、
どんどん蓄えていかれたような気がします。
想いを叶える手の仕事、がまさに実を結んでいるのですね。

生きている
その実りのような装身具を生み出すAnima uniさんには、
また二年後に個展をお願いいたしました。
土地を離れての旅、そして日常の旅。
どちらの時間でも続けられる心の旅の時間の果てに実る輝きの集いを、
皆様と一緒に待ちたいと思います。

最終日、スタッフへの感謝にと焼いてくださったケーキ。
白いその表面には、星粒のようなエルダーフラワーの花びらが散りばめられていました。

エルダーフラワー
花言葉は、思いやり、愛らしさ、熱心、
そして、苦しみを癒す人

まさにAnima uniさんのことのようでした。