夏映画の楽しみ

夏に観る映画があります。
映画にも季節があるもので、
クリスマスシーズンにはコレ
5月のさわやなか気候にはコレ。
ベストタイミングで観れた時は
季節を最大限に楽しむ準備も万端と言わんばかりに
そこからの日々がいっそう色濃いものになります。

毎年夏に観る映画は2本。

「真夏の夜のジャズ」
アメリカ、ニューポートで開かれた1958年の
ジャズフェスティバルを収めたドキュメンタリー。
アメリカにとって(厳密には白人にとって…)
一番輝いていた時代のジャズフェスでは、
アニタ・オデイやルイ・アームストロングなどの
見事な歌声や演奏にシビれるのはもちろんですが、
観客のお洒落で優雅なこと。
幸せな大人の世界がギュッと詰まったこの作品を観ると
ステキな夏を過ごしている気持ちになります。

もう一本は
夏の終わりに観たくなる映画、
細田守版の「時をかける少女」。
言わずと知れた、主人公がタイムリープする
青春劇のアニメ版です。
夏の終わりはなんでこんなに
センチメンタルな気持ちになるのでしょう。
この疑問を家でつぶやいた時に帰ってきた答えは
「歳をとったからだよ」…
一刀両断されました。
いやはや本当にそうなのだと思います。
子供の頃に経験していない夏の思い出も
大人の経験と想像力でカバーして
甘酸っぱい気持ちになれる。
大人の成せる業です。

最後に、この夏映画館で出会った映画を。
「カーマイン・ストリート・ギター」。
マンハッタンのカーマインストリートにある
ギター工房兼ショップの日々を切り取ったドキュメンタリーです。
マンハッタンから出る廃材でギターを作る店主と弟子、
そこに訪ねて来るミュージシャンたち。
作り手の作る喜びと使い手の奏でる喜びに満ちています。
作ること、繋げること、使うことが
シンプルに描かれたこの作品に夏の暑さ以上に胸を熱くしました。

夏は名作の宝庫かもしれません。
まだまだ夏映画の日々は続きます。