言葉を巡る冒険

読書の秋です。
本棚の前で何を読もうかしら…と
右へ左へ背表紙を眺めていたところに
映画「ドリーミング 村上春樹」を観る機会が。
嬉しい劇場鑑賞です。

デンマーク人の翻訳家
メッテ・ホルムさんが
村上作品の翻訳の為に
彼の言葉と向き合い、
彼を巡ることによって日本と向き合い
はたまたデンマークとも向き合う。
日本とデンマークの
パラレルワールドを行き来する
60分ちょっとのドキュメンタリーです。

「完璧な文章などといったものは存在しない。
完璧な絶望が存在しないようにね。」

『風の歌を聴け』の一文。
《文章》と言うワードをどう訳すか…
《テクスト》なのか《セトニング》なのか。
たくさんの人と意見を交わして
言葉を探します。

すっかり翻訳の面白さに魅了され
映画ラストに出てくる
《文章》を含む一文の訳に
おおいにシビれるのでした。

完璧な読者も存在しないとしたら
翻訳はどこまでも自由なんだと思います。

私は自分の心の内すら
うまく翻訳できません。

「I love you」を「月が綺麗ですね」
と訳す大胆な自由さは無いにしても
自分の言葉を持って生きたいものです。

外国の本を読もう。
この秋の楽しみが見つかりました。